道中記
ラスベガス・グランドキャニオン・モニュメントバレー
4日目
Gキャニオン サンライズツアー
 旅行には多かれ少なかれハプニングは起こるようで、今回はサンライズツアーで起こった。
 前日にホテルに到着した時に、今朝のサンライズツアーの集合場所と集合時間を書いた紙を渡された。
 朝6時50分、私達は20分も前から紙に書かれた場所で待っていたのだが何の案内もない。
 集合していたのは、私達以外に昨日一緒にモニュメントバレーに行った日本人男性と、その日初めて会った日本人女性の3組。コースは違うようであるが、いずれもシーニック航空のツアー参加者だ。
 7時を回り、空が白み始めて来た。もとより今日は曇り空ゆえに朝日を見ることは期待はしていないが、それにしても何かおかしい。
 一緒に待っていた日本人男性がシーニック航空に電話をするが要領を得ない。
 ホテルのフロントに聞くと案内はした筈で、バスはすでに出発しているとのこと。なに?!
 フロントから聞いた電話番号(シーニック空港ではなく、ホテルの内線番号)に電話をかけると、5分で迎えの車が行くとのこと。
 やがてタクシーが迎えに来たので、我々は訳が判らないままタクシーに乗り込んだ。
 10分ほど走ると前方にバスが止まっている。どうやらツアーバスのようである。
 ここで何人かの参加者が乗っているバスに乗り換えてツアーに出発する。
 私達はシーニック航空のツアーに参加したのであるが、このサンライズツアーはシーニック航空が行っているのではなく、別の会社が行っているようである。
 シーニック航空側からは、参加者リストがこの会社に渡っているか否かは不明であるが、ツアーバスは何の確認もしないまま出発をしてしまったことになる。
 やれやれである。
 で肝心のサイライズであるが、予想どうり曇り空で朝日は見えない。
 3ヶ所ほどのビューポイントを回って、午前9時頃ホテルに戻る。
 

ラスベガスに戻る
 空港までのバスが9時半なので急いで食事をして部屋に戻る。
 9時25分、外を見るとシーニック航空と書かれた大型バスが止まっている。
 今度はシーニック航空そのもののバスで運転手がリストを持っているので大丈夫のようである。
 やがてGキャニオン空港に到着し、ラスベガス行きの飛行機に乗る。
 ラスベガスまでの飛行は順調で、昨日「天候が悪ければ飛ばないかもしれない。その場合はバスで。」などと脅かされたいたのがうそのようである。
 10時20分ラスベガス到着。

ラスベガスホテルめぐり
 シーニック航空のバスでホテルに戻った後、ラスベガス最後ということで、302系のCATに乗って中心部に繰り出す。
 昼食はサンレモ内の「リストランテ・デイ・フィオリ」というレストランに入る。レストランといってもBuffetも兼ねているので、Buffetを選んだ。単品ではラーメンもあるようだ。
 後で知ったことだが、ここのホテルは日本人経営とのこと。
 食後、エクスカリバーからモノレールに乗って南の端マンダレイ・ベイに行った。
 ここのカジノは高級感にあふれており、カードゲームのデーラーから、飲み物を運んでいるお姉さんまで質が高いように思われた。私達の泊まっているストラストフィア・タワーのカジノとは、デパートとスーパーマーケットの違いといったところか。カードゲームは特別室があり最低掛金が高いようだ。
 その後モノレールでルクソール、エクスカリバーを見てまわり、MGMグランドのJTBツアーデスクの前で小休止、JTBのお姉さんと日本語での会話を楽しむ。
 MGMグランドからモノレールでバリーズに行き、シザースパレス、ミラージと歩く。途中で多くの人の流れとすれ違い、何の人出かと疑問に思ったが、トレジャーアイランドに来た時にその謎が解けた。今日から再開した海賊船ショーを見終わった人々の流れであった。次のショーまでは1時間近くあるが良い場所を確保して待つことにする。
             
 海賊船ショーは無料のアトラクションとしては規模も金のかけかたも半端ではない。これを毎晩数回上演しているのであるからとにかく驚きである。
 ショーを堪能した後、サーカスを見ようということで、フロンティア、スターダストを経てサーカスサーカスへ。こうしてホテル名を書いているが、ひとつのホテルの前を通り過ぎるのに10分から15分もかかるので、サーカスサーカスに着いた時には夜8時を回っていた。
 サーカスサーカス内のBuffetで食事をしようとしたが、かなりの人数が並んでいるので、あきらめてサーカスをみることにする。一旦席に座ったが開演までにかなりの時間があり、空腹と疲れもあるのでストラストフィアまで帰ってそこで食事をすることにする。
 食事をして部屋に戻ると10時近い時間になっていた。なんと今日は南の端からここ北の端まで移動をしたことになる。モコチャンは少々お疲れ気味。

カジノでブラックジャック  ブラックジャックのルール
 カジノが目的でラスベガスに来たわけではないが、最後の夜でドルも残っているのでカジノで使ってしまおうということで、ふたりでそれぞれの方法で楽しむことにする。
 わたしはスロットマシンのような100%機械で勝ち負けが決まってしまうものではなく、自分の判断を入れることができるブラックジャックで遊ぶことにする。
 デーラーに向かって左端が開いている台を見つけて座る。何故左端かと言えば、カードを配る順番が最後になるからである。すでに開いているカードを見て次に自分に来るカードを予測するなどというだいそれた高等戦術ではなく、単に考える時間を確保するためである。
 デーラーは女性。だまって$100紙幣をデーラーの前のテーブルに置くと$%25を2枚と$5を10枚渡される。
 テーブル毎に最低の賭け金が決まっていて、ここは$5のテーブルである。まず$5チップ1枚を賭ける。簡単に負けてしまった。皆$5チップを2枚ずつ賭けているようだ。わたしも2枚ずつ賭けるようにする。勝ったり負けたりであるが、チップは少しずつ増えて行く。いいぞ、いいぞ。
 ここでデーラー交替。こんどは男性デーラー、無表情でカードを配って行く。先ほどまでの女性デーラーとは比較にならない速いテンポでゲームがどんどん進んで行く。先ほどの女性デーラーのテンポに慣れてしまったわたしは付いてゆくのに精一杯である。$5チップがなくなってしまった。$25チップ2枚を$5チップに交換してもらう。1回の賭け金を%5にする。
 それでもチップは徐々に減ってゆく。ここでまた先ほどの女性デーラーと交替となった。いいぞいいぞ。チップは少しずつ増えて行く。
 ブラックジャックではデーラーは判断することはできないので、デーラーによって強い弱いは無いはずなのになぜだろう?考えてみると、スピードと間の取り方が違うように思われる。この女性デーラーはゆっくりとこちらのペースに合わせてくれるが、男性デーラーは自分のペースで進行して、こちらがそれに合わせなければならないという錯覚にとらわれていたのではないだろうか?
 チップも元の$100に戻ったので、%5チップ2枚ずつを賭けることにする。
 ここでまた男性デーラーと交替。こんどは相手のペースに嵌らないよう、落ち着いて考えることにする。こんどは前回よりも落ち着いて考えることができるようになった。やがてエース2枚が私の前に配られたのでスプリット(それぞれのエースに対して、新たにカードをもらい、独立した2組にする)にする。最初のエースに対しては絵札が来てブラックジャック。もう1枚のエースに対してなんとまたエースがきたのでこれもスプリットにする。そしてそれぞれのエースに絵札が来て3組のブラックジャックが出来てしまった。このことを境にチップの増えるスピードが増したようだ。
 やがて時間は午前1時を回った。チップは$300を境に増えたり減ったりしている。明日は6時半の出発、そろそろ潮時にしよう。ということで、$300を越えたところで余りをチップとしてテーブルに置き、引き上げることにした。
 $100の投資で手元に$300だから$200の儲けである。してやったり。
 部屋に帰り着くと我がモコちゃんはすでにベッドに入っている。「カジノはどうだった?」と聞くと、「疲れたのでベッドで一休みしていたら眠ってしまった。」とのこと。
 こうしてラスベガス最後の夜は更けていった。